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うわまち病院のSDGsへの取り組み



持続可能な開発目標(SDGs)とは

SDGs(Sustainable Development Goals:持続可能な開発目標)とは、「誰一人取り残さない(leave no one behind)」持続可能な社会の実現を目指す世界共通の目標です。 2001年に策定されたミレニアム開発目標(MDGs)の後継として2015年9月、150を超える国連加盟国による国連サミットで採択された「持続可能な開発のための2030アジェンダ」にて記載された2030年までに持続可能でよりよい世界を目指す国際目標です。アジェンダは、17のゴール・169のターゲットから構成されています。SDGsは発展途上国のみならず、先進国自身が取り組むユニバーサル(普遍的)なものであり、うわまち病院は持続可能な開発目標(SDGs)に対し、積極的に取り組んでおります。

うわまち病院の取り組み




1.貧困をなくそう

当院は、経済的理由で出産費用を負担できない方が安心して入院出産できるよう補助を行う、児童福祉法に定められた助産制度を利用できる施設に横須賀・三浦二次医療圏で唯一指定されています。行政と協力し、すべての方が安心して出産できる施設としての役割を果たしています。また、生活保護法指定医療機関としても適切な医療の提供を行っています。


2.飢餓をゼロに

管理栄養士による入院患者さんの状態や疾患に応じた適切な栄養計画の立案、栄養指導を通じた栄養不良の改善に積極的に取り組んでいます。毎年6回開催している心臓リハビリテーション教室では高齢者が陥りがちなフレイル(虚弱)予防のための啓蒙にも力を入れています。また、管理栄養士と委託給食会社職員が協働し、病院食の喫食量や嗜好調査での入院患者さんからの意見を参考に献立内容を定期的に見直すことで食品ロスの解消を目指しています。


3.すべての人に健康と福祉を

当院は、救急指定病院、地域医療支援病院として地域住民の方々への医療サービスを提供しています。国連の掲げる”あらゆる年齢のすべての人々の健康的な生活を確保し、福祉を推進する”という大きな目標を実行するべくこれまで取り組んできました。特に救急医療、周産期医療への貢献や、生活習慣病や心疾患予防の啓蒙に力を入れています。コロナ禍では新型コロナウイルスワクチン接種を積極的に行い、「誰ひとり取り残さない」社会の実現を目指しながら、新型コロナウイルス感染症の蔓延防止を図っています。


4.質の高い教育をみんなに

医療に貢献できる人材を育てるため、職員への教育のみならず、大学や専門学校からの実習生の受け入れを積極的に行っています。また、グローバルパートナーシップの一環として、外国人技能実習生を積極的に受け入れ、母国への技能伝承を目標に日々実習を行っています。開発途上地域への技能等の移転を図りその経済発展を担う「人づくり」に協力することを目的とし、国際貢献において重要な役割を果たしています。また、当院小児病棟には近隣小学校の院内学級を設置し、小学1年生から中学3年生までを対象に個々の身体的状況に配慮しながら安心して教育が受けられるよう努めています。


5.ジェンダー平等を実現しよう

性別に関係なく職員が活躍できる環境とサポート体制の構築に努めています。24時間365日開設の院内保育所を設置しているとともに、女性職員が生き生きと活躍できる仕組みづくりを目的とした「女性活躍推進プロジェクト」を組織し活動していることなど、子育て女性の働き方を支援しています。また、男性も育児休業を取得でき、男女とも仕事と育児を両立できる環境を整えています。誰もが働きやすい職場づくりに努め、職員のキャリアアップにも繋げています。また、平成31年4月に横須賀市が導入した「パートナーシップ宣誓証明制度」に則り、当院では同性パートナーの同意書への署名(手術時など)について、親族と同様の対応をしています。一人ひとりをかけがえのない個人として尊重し、安心して受診いただけるよう努めています。


6.安全な水とトイレを世界中に

当院では災害救援自動販売機(ライフラインベンダー)を設置しています。通常は一般の自動販売機として運用していますが、災害発生などにより電力が供給されない非常時には非常用電源に切り替え、手動で必要な飲料水を無料で提供できるようになります。また、院内お手洗いへの擬音装置設置や手洗い場への自動水栓の導入など、節水に努めながら環境保全に取り組んでいます。


7.エネルギーをみんなにそしてクリーンに

院内ライフライン(電気・ガス・水道・空調・給湯)設備について、省エネと効率化を意識し、日々改善に取り組んでいます。例えば、照明器具の間引き点灯・空調設備の夜間運転の運用見直し・空調フィルターの清掃による効率低下の防止などのソフト面での省エネ対策や蛍光灯をLED照明器具へ変更するなどハード面での省エネ対策を実施しています。


8.働きがいも経済成長も

すべての職員が働きがいのある仕事をし、持続可能な経済成長を進めることを目指しています。子育てをしながら働く職員には、院内保育所の利用や子どもの看護休暇などがあり、親の介護が必要な職員には介護休暇や介護休業があります。また、就業環境および職員間の関係改善を目的とした職員支援室の設置やストレスチェック結果に基づく面談実施など、一人で悩むことなく安心して働き続けられる職場づくりに努めています。また、福利厚生の充実や働き方改革の推進にも力を入れています。


9.産業と技術革新の基盤をつくろう

イノベーションの促進を図るため、ICT(情報通信技術)の整備、AI(人工知能)を活用した医療、ロボット支援手術、介護支援ロボット等を導入しています。他にもコロナ禍でのオンライン診療、オンライン面会導入により、院外でも診療を受けていただける取り組みを推進するとともに、病児保育の検索・予約サービスである「あずかるこちゃん」の運用によって病児保育のICT化推進にも力を入れています。


10.人や国の不平等をなくそう

外国人患者さんが言語の壁を気にすることなくスムーズに治療を受けることができるよう、電話医療通訳メディフォンを導入しています。英語、中国語、韓国語、ベトナム語、ロシア語、ポルトガル語、タイ語、スペイン語に365日対応しており、言語だけではなく異なる文化や医療制度の理解にも繋がっています。


11.住み続けられるまちづくり

すべての人々が住み慣れた街で安心して住み続けられるまちづくりのために、当院では在宅復帰を支援しています。社会福祉士(Medical Social Worker:MSW)は社会福祉制度やサービスなどを活用して患者さんとその環境を調整し、安心して療養生活を送ることができるよう援助するとともに、患者さんの健康回復、社会復帰を支援しています。医師、看護師、リハビリスタッフ、管理栄養士、事務職などすべての職員によるチーム医療の推進により、住み慣れた地域で生活を継続することができるまちづくりに寄与しています。


12.つくる責任つかう責任

施設用度課では既存の採用製品のコスト削減交渉や、同じ品質、性能を持ったより低コストな製品への切り替え提案を積極的に行い、コスト意識の向上に努めています。また、医薬品の廃棄報告(期限切れ、破損)は幹部会議で報告され、原因究明や対策を講じるとともに、貴重な医療資材の廃棄削減に努めています。病院では感染性廃棄物も多く発生することから、関係委員会で安全な排出に関する管理を徹底しています。また、廃棄物が適切に処理されているか、施設用度課が廃棄処分場にて現地確認しています。


13.気候変動に具体的な対策を

省エネルギー機器の導入を積極的に行い、CO2 排出量の削減に努めています。LED 照明への順次入れ替えや階段移動の推進などにより、電力使用の削減に努めています。また、気候関連災害や自然災害等に対処していくためのBCPマニュアルの整備、災害協力病院として複数病院との傷病者の受け入れ訓練の実施などを実行しています。当院は神奈川県から神奈川DMAT-L指定病院の指定を受けており、神奈川県内で発生した災害に対して、初動対応から対応が可能な能力を持ち、局地災害対応の専門的な研修、訓練を受けた災害派遣医療チームで、神奈川県知事からの派遣要請に基づいて派遣します。


14.海の豊かさを守ろう

プラスチックごみの削減に寄与するために、院内で使用しているディスポーザブルガウンのリユースガウンへの切り替えを行っています。リユースガウンは生地にプラスチックを使用していないため、ディスポーザブルガウンに比べ使用する プラスチック使用料削減、ゴミ排出量の削減に寄与しています。また、入院食とともに提供する飲料には海中と土中で水と二酸化炭素に生分解されるECOストロー付き飲料を利用するなど、当院では環境にやさしい資源の活用を行っています。


15.陸の豊かさも守ろう

ごみのリサイクルと分別の適正処理は、環境保全につながる取り組みです。当院で排出される紙類ごみは再生可能な紙を適正に分別し、一般ごみの減量を目指しています。また、正しいごみの分別を職員一人ひとりが理解するよう、廃棄場所の明確な区分けをするとともに、施設用度課でマニュアル整備と周知徹底しています。


16.平和と公正をすべての人に

24時間365日救急患者さんを受け入れていることにより、救命のみならず虐待や暴力の発生を速やかに発見することができ、国連の掲げる”あらゆる場所において、全ての形態の暴力及び暴力に関連する死亡率を大幅に減少させる。”目標に貢献しています。小児医療センターでは、医師、看護師、社会福祉士、子ども療養支援士が児童虐待の早期発見、児童相談所への速やかな通告を行い、希望溢れる子どもたちの命を守っています。


17.パートナーシップで目標を達成しよう

当院は地域医療連携の推進に力を入れています。地域医療連携とは、地域の中で個々に役割・機能をもった医療機関が連携することで、患者さんが切れ目のない医療を受けることができる仕組みのことです。病院理念に掲げている「私たちは、優しい心、深い知識、高い技術をもって安全に配慮した、良質な医療を提供し、地域社会に貢献します。」のもと、近隣病院、地域の診療所(かかりつけ医等)、在宅支援診療所等と連携し、市民からのニーズに応え、安心安全な医療を継続的に提供してまいります。